米の話2024年10月21日

「令和の米騒動」などというおかしなことがありました。
店頭から米袋がなくなり、地震への備えをしっかりやろうと、多くの人がバタバタする中、政府は備蓄米を放出しませんでした。これは明らかな間違いです。
「昨年の猛暑で生産量が少ない」「インバウンドの増加で消費が増えた」、一因かもしれませんが、付け足しでねじりだしたような言い訳に聞こえます。

食料自給率が38%程度しかない日本で、唯一の自給率100%なのが「米」です。
その米を日本が大事にしないでどうなるというのでしょうか?
食品の輸入が止まってしまったら、私達は自分達の食を確保できるのでしょうか?
農林水産省の資料では米の一人当りの年間消費量について、1962年は118kg、2022年は50kgとなっていますがこれは加工用や非食品用も含んだ数字、私の感覚では60kgが30kgになったという気がします。

昔、食べるものがなくて、配給をして食べた時代がありました。その頃の国の仕事は「皆に食べさせること」でした。その後、増産・減反など国策として進めた数十年の結果が現状です。今の日本の米は、どんどんおいしくなってきています。今の国の仕事は「食べたいと思うおいしい米をつくること」「安心して食べられる価格で米を売ること」、そしてそれに必要なことを整備していくことです。

先日の薬の話と同じ、国は国民のために仕えるのが仕事です。国民の生活を政治や経済の道具にすることなど、絶対にしてはなりません。