このところ、「お客様軽視」による事故や不具合、健康被害などが続いているように思います。飛行中にドアが外れて落ちる旅客機、乗る人が不便で快適でない車、飲み続けていたら病気になり死んでしまった人も出たと考えられるサプリメント、ひどい・悲しい・不安なことばかりです。
なぜ、こうなってしまったのでしょうか。
私は商売と経営のバランスが崩れたからだと思っています。
「商売」というのはお客様の生活や心を豊かにするモノやコトを提案し続けることです。だから「お客様のために」最大の努力をしたいところですが、100%それだけをやると会社の事業としての存続や働く人の生活が危うくなる可能性があります。そこで、商売を続けていく、無理のない拡大をして、利益を得るいいやり方を考えて実践するのが「経営」です。自分達の会社はどのレベルの商品をお届けするのかを思想として全社で共有する必要があります。
このバランスは、事業の質による違いはありますが、その基本は「お客様最優先」という考え方です。
冒頭のことは、お客様なしでは商売も経営もないということを無視した結果ではないでしょうか?
「利益優先」「投資家優先」の優先度を高めてお客様を軽視したら、お客様自体がいなくなってしまうという当然のことを忘れているのではないでしょうか?
そのことをわからない会社の将来はないと思います。
だから、いい人を育てて、いい会社にして、いい会社であり続けることが大切なのです。